CATEGORY 食べる
2015.01.30 Fri 変人の魅力
1月30日(金) 雨 時々 曇り
●東子[三ツ山家の長女・17歳]
(居間に駆け込んでこたつに潜り込む)
だりー。
新年だりー。新学期だりー。
つーか、さみーし。
1月って、最悪じゃね?
*ねこ*
皆様、明けましてあめでとうございます。
この挨拶が一番に来るべきだったのに、
東子さんに先を越され、
このような書き出しになってしまったことをお詫びいたします!
あ、でもほら、町子さんのアレが出ますよ~。
●町子[三ツ山家の最有力者、東子の祖母・76歳]
(こたつをひっくり返す)
ばっかもーん!
(*`Д´)ノノ==
●東子
Σ(゚д゚;) っひ!
びびった~。
町子さん、急になに?
つーか、言葉で言ってくれる?
怖いよ、
心臓に悪いって、
その昭和なアクション。
●町子
お前のようなばかもんには、
言ってもわからんから、
行動で表現して差し上げたのです。
だりーとか、さみーとか、
やかましい!!!
●覚[三ツ山家の引きこもりがちな長男・23歳]
(こたつに潜っていたが町子さんの行動により全身があらわになる)
そうだよ。
こないだまで、
正月サイコ―って騒いでたのに。
●東子
Σ(゚д゚;) うわっ!!
またびびった。
兄ちゃん、いたの?
って、
甲羅はがされた亀かよ!?
存在感ないくせに、
嫌なことばかり言わないでくれる?
しかも、
声ちっちゃすぎてなんか文字の色も薄いし、
それはそれで逆に怖いのよ。
なんか、
聞こえちゃいけないものが、
聞こえちゃった感があるんだよね、
兄ちゃんの、ぼそっとした声。
●本子[三ツ山家のかなりな天然嫁・45歳]
(お茶を持って入ってくる)
東子ちゃん、
そんな失礼なこと言わないでちょうだい。
この、ウィスパーボイスがいいって、
ご近所の奥様たちから人気なんだから
●東子(ぶるっと身震いする)
さっぶー!!щ(゚ロ゚щ)
さぶすぎるわっ!
その話。
気持ち悪い、
こんな変人なのに!!
●町子(お茶をすすりながら)
東子さん、
気持ち悪いは言いすぎですよ。
変人はいいですけどね。
●本子
そうですよね~
変人は町子さんにとっては褒め言葉ですものね~。
●町子
そうです。
人間、何をするにも、
変人になれるほどの情熱があってこそ、
いい結果を出せるというものです。
●東子
だけど、
そんな町子さんの息子(つまり東子の父で本子の溺愛する夫)も、
大の変人だけど、
いい結果出てないじゃん!
中国の山奥に住む仙人を探して一か月放浪して
結局、ガイドに騙されてお金取られて終わったし、
オーストラリアの先住民の生活を調査とか言って、
観光客相手のアボリジニの生活があまりに近代的で
がっかりして帰ってきたし、
今はどこだっけ?
エジプトのピラミッドの謎を解明するんだっけ?
で、毎回、結果なしでしょんぼり帰ってきてますけど?
●本子(こたつの上の板をばーんと叩いて憤慨する)
何を言ってるの!?
学さんの努力は必ず大きな結果を生み出すわよ!
それで、ノーベル賞をとるんだから!
●町子(こぼれたお茶をふきながら)
いや、アレは単なるアホかもしれん。
変人とアホは紙一重ですからね。
私が言っている変人は、
代表的なのが
ほら、あの、
覚王山の和菓子がとても美味しい和風の喫茶店、
あそこの店主などですよ。
●本子
ああ、「おこぼ」ですか。
あの笑顔が素敵な店主、変人なんですか?
●町子
そりゃ変人ですよ。
素材やお菓子の作り方へのこだわり方が普通じゃないですから。
それでいてその厳しさが、
全くお店の雰囲気に反映されてないところが
素晴らしいのです、
あのお店は。
ただ、和菓子の味にだけ結果が出ている。
堅苦しくなく、
リラックスできる雰囲気の中で、
あの上質な和菓子が食べられるというのは、
他には無いですからね。
ああ、そんなお店の話をしてたら、
あそこの和菓子が食べたくなってしまいました。
東子さん、寒い寒いと騒いだ罰として、
おこぼまでひとっ走り言ってきてください。
●東子(こたつの中に隠れながら)
えー!!<(゚ロ゚;)>
なんで私が!?
絶対嫌なんですけど!
・・・・・!!
っきゃ!
ねこに押し出された!!
もう~、みんな町子さんの味方なんだから(๑•̆૩•̆)
しょうがないな~。
(いやいや出かける)
*ねこ*
ふふふ、
吾輩もあそこの和菓子は大好きだから。
今の旬の和菓子はなんだろう。
楽しみだ~。
あ、東子さんが帰ってきた!
この日、
東子さんが買ってきてくれたのは、
この季節にオススメの和菓子「雪餅」(420円)でした。
つくね芋を裏ごししたそぼろのなめらかな口どけと、
中に包まれた白小豆のこしあんの上品さが、
日本の冬の奥ゆかしい美しさを感じさせる一品!
文句をいいながらも、
ちゃんと吾輩の分も買ってきてくれる東子さんに感謝にゃのだ!!!
ocobo
名古屋市千種区観月町1-8
052-752-6789
12:00~20:00(LOは19:00)
水・木曜休
※テイクアウトは品切れの場合があるのでお店に問い合わせてください。
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三ツ山ねこ
本山界隈のとある一軒家に住む三ツ山家で毎日繰り返される平々凡々なちゃぶ台話を、三ツ山家の飼い猫「ねこ」のナレーションでお送りします。
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